「憎しみの雨」 2000-05-02
今日の午前11時、広東省の中山をバスで出発。
午後2時ごろ広東省の長安に到着。
今日の公演は またもや野外公演。
これがまた今日も 雨、雨、雨…
もーどうなってんだ…
ホテルには皮肉な事に「熱烈歓迎 伊丹谷良介黒龍現代音楽団」と垂れ幕がかかっている。
昨日のトラブルの件もあり、今日の野外公演は即キャンセル。
今日の夕方、テレビのニュースでは
「今日の 伊丹谷良介黒龍現代音楽団の公演は雨のため中止となりました…」と報道されていた。
現地のスタッフは今日の公演がキャンセルになった事でずっともめている様子。
みんな悔しさで一杯である。
ただ、こちらの方々には申し訳ないが、メンバー全員疲れ果てた体を休める事ができたのは良かったかもしれない。
今、バンドメンバー誰もが体力的にも精神的にも窮地に追い込まれている。
みんな表面的には楽しそうにしてくれているが、結構きついはずである。
今日の公演もこなしていたら、本当にやばかったかもしれない。
長期海外ツアーは本当にきつい。
もちろん楽しい事もあるがその10倍ちかい苦しい事もある。
何か一つの事を成し遂げるためには10%の楽しみと90%以上の苦しみが必ずある。
何をするにも言える事であろう。
今、伊丹谷もそれを直接肌で感じとっている。
前回のツアーも同じような思いをした。
今回のツアーもまた違った意味でそれを感じ取っている。
音楽家としても、人間としても本当に勉強になる。
1時間後、1日後、1ヶ月後、1年後、10年後…
いつ結果がでるかわからないが走り続けるしかない。
今は信じるしか道はない。
さあ明日からはどうなるのか…
広東省のコンサートはまだ続く。
ではまた明日