臨清(山東省)の公演日・うむ、これぞ中国! 1999-11-24
今日は邯鄲から2~3時間バスで移動し、すんげー田舎町、臨清(りんちん・山東省)にてコンサート公演を行った。
何とも田舎町であった。こんな田舎な中国は初めてである。
まるでジャッキーチェンが道端でカンフーをしていてもおかしくない感じ。まさに中国らしい中国の町であった。
荷物を積んで
道が混んでると思ったらこの事故
私達が劇場入りすると、入口では野次馬がたかっている。どうやら、日本人を見るのが初めてらしい。
もしかすると、白人も黒人も見たことがないのでは…。 とにかく彼らの目はものめずらしそうであった。
子供も子供の目をしていない。先進国で育った私達は、一度はあの目を見るべきだと私は思う。
言葉では伝えられないのが残念である。
昼食にでた魚料理。むちゃ美味かった
すげー古い劇場
劇場はすんげーおんぼろの埃だらけの、割とでかいホールである。とにかくさぶい!!
メンバー全員、口をポカンと開けて突っ立っていた。
「まさに、これぞ中国! これを待っていたぜ! 」と私はつぶやいた。
今までの町はほとんど日本と変わらない。ある意味、期待外れの町だったかもしれない。
まず楽屋がない。暖房がない。照明システムがない。トイレがない。印刷技術もない。
劇場の表には、“伊丹谷良介黒龍現代音楽団”と描かれたどでかい手書きの看板が出ている。
仕込みはその日の昼からはじまった。当然、曲のリハーサルなんてできるわけがない。
ステージ上には、コウモリの死骸が転がっている。何とも恐ろしいお化け屋敷…もとい! 劇場である。
壁に手書きの宣伝看板
開演寸前
開演した私達は、いつものようにロックをぶちかましまくる。
天津や石家庄では考えられないお客の無反応。
恐らくどう反応したらいいのか、 今までロックコンサートを見たことがないのでとまどっていたようだ。
「中国は大変広いんだ…」と実感した。 コンサートの終盤、お客はどんどんのりだしてきた。
ここぞとばかりに私はリーサルウェポン(最終兵器)を出す。
「お客さんを舞台に上げてやれ!」あまりこれはしたくなかった。
これをやると、間違いなくうける。どうも抵抗があったが、出すしかない。
もちろんお客は大喜び、どんどんステージにあがってくる。
小さい子供まであがってきて、僕と曲中にカンフー大会。
もうむちゃくちゃ! そうして臨清公演は幕を閉じた。
少女を舞台に上げて
閉演後、地元の女の子達と